<登場人物>
息子の理央(りお)・娘の夢子(ゆめこ)
🟦息子の理央が幼稚園からスイミングスクールに通っていて、
私と娘の夢子はいつもガラスのこちら側からベンチに座って理央のレッスンを見ていました。
理央が習い始めてしばらく経ったある夏の暑い日、
夢子が「夢子もスイミング習いたいな」と言い出しました。
あら、ホント?
そう言えば、庭にビニールプールを出して水遊びした時も理央と楽しそうにしていたし♬
お友達と母子同士で近所のプールに行った時も、
大きなプールなのに怖がりもせず浮き輪に入って楽しそうにしてたもんね♬
そっか、そっか。幼稚園も水泳教室が数回あるし、小学校も水泳の授業があるからなー。
そろそろ習い始めても良い年頃だったね。
それに「泳げることは良いことだから」と思って、すぐに快諾。
夢子、幼稚園の年中の時です。
🟦入会手続きをして、水着とキャップと腕に付ける浮き輪を2つ、買いました。
夢子「わーい!やった、やった!理央君と同じ~!」・・・夢子はニッコニコです♬
家に帰って来るなり、夢子「水着、着てみたい!」と。・・・でしょうね(笑)
水着を着て、キャップをかぶって、両腕に腕に浮き輪をつけて、まあ、ゴキゲン。
リビングの床にうつ伏せになってクロールで泳ぐ真似をしています。
面白いので写真を撮りました。今もその写真は残っています。
🟦夢子「コレでお風呂に入りたい!」
私「え?!ま、いっか。はいはい、どうぞ~」
夢子は水着姿のままお風呂に入り、湯船の中でクロールの真似をしています。ジャボジャボ。
ゴキゲンです♬ また【湯船の中のクロール娘】の写真を撮りました。
夢子「早く来週にならないかなー。早くプールに入りたい!楽しみだなー!今度行く時は夢ちゃんもプールに入るんだよねー」
🟦さあ、いよいよ翌週のスイミングの日になりました。
理央は先輩気取りで「夢ちゃん、バック、ちゃんと持った?」・・・と二人共楽しそう♬
いよいよ夢子のスイミングデビューです。
🟦ガラス越しに見ていたら、トボトボとプールサイドに出て来た夢子。あら?大丈夫?💦
どうやらガラスのこちら側から見ていたプールとは様相が違ったようで怖くなったみたい。
コーチに「プールに入らない?」と促されても【ヤダヤダ攻撃】をしています。あら~。
そのうち泣き出してしまいました💦あんなに楽しみしていたのにな~。
🟦プールに入りたがらないので、コーチがオモチャの小さなバケツとスコップのお砂場セットを持って来てくれました💦
お砂場セットを見たら泣き止んで(笑)、左手にバケツ、右手にスコップを持ち、プールサイドに行きました。あら?
ヒクヒク言いながらスコップでプールの水を救ってバケツに入れています💦
水遊びに来たみたい?あら、どうしよう。
機嫌が直ったように見えたので、再度コーチが「プールに入ろうか?」と促すと【ヤダヤダ攻撃】
🟦その後ついに、コーチに抱っこされながら、
ガラス越しの私に「ママー!ママー!」と両手を出してギャー!っと大泣き💦あらら。
コーチと相談して、今日はこれで終わりにすることにしました。ガーン。
どうしてこうなるの?あんなに楽しみにしていたのに…。子供って難しい。
🟦そして、その日から一週間が経ち、スイミングの日になりました。
幼稚園から帰って来たら、押し入れに入って出て来ません(笑)
私は押し入れの中の夢子と相談中。
私「夢ちゃん、今日スイミングの日だよ」
夢子「行かない…」
私「え?ホントに?」
夢子「行かない…」
私「そっか、じゃあ、理央がスイミングに行くけど、夢ちゃんは家で一人でお留守番?」
夢子「ううん。夢子も行く!」
私「行くの?」
夢子「行く!」・・・へー、行くんだー。
私「わかった。じゃあ、行こう」
🟦受付で「すみませんが、夢子はお休みします」と。
この連絡を受けて、コーチはきっと思ったでしょうね。
「…でしょうね」と(笑)
🟦さて、スイミングスクールに行くと、
夢子は押し入れに入っていた時とはまるで別人のように、実に楽しそうで、
「ママ、こっち、こっち。ここに座ろう!」
「理央君、どこかなー。あ、あそこだ」
「理央君、がんばれー!」・・・なーんて、元気にしています。あら~💦
受付のお姉さんが夢子に声を掛けました。
「夢子ちゃん、今日はお休みなの~?」・・・私は内心ゾク!っとします。
夢子「そうなの~。お休みなの~」と笑顔で元気いっぱいに答えています💦
子供とは言え、レッスンをサボってるのに、なんの引け目も感じていない夢子💦
正に「自由人・夢子」でした。
🟦でもこの時、私は思いましたね。
「この子は世の中を広く歩いて生きていける強い子だなー」と。
実は、こういう強さって大事だと思うんですよね。
この複雑な人間社会では、我が道を通す強さって部分も必要かなって。
🟦さて結局、その後のスイミングスクールは「ヤダ!」と言って、
一回も行かずに1ケ月でやめてしまいました。
夢子より私の挫折感の方がハンパなかったです(笑)
しかし、その数か月後・・・、
夢子がまた「夢子もスイミング行きたい!」と言い出しました💦
えー?それ、ホント~?
多分、幼稚園のお友達がみんな同じスイミングスクールに通っていたので、
「やっぱり夢子も習いたい!」という気持ちになったのではないか?と推測しています。
🟦結局、博打を打つような気分で、また同じスイミングスクールに入会しましたが、
以前の【押し入れこもり事件】など、まるでなかったかのように、
なんなくレッスンを受けられるようになり、
その後もなんだかんだ、小学校の間はスイミングスクールを続けました。
なんなんでしょうね?この数か月の違いって。
幼い頃の数か月って、きっと何か大きいものがあるのでしょう。
また、お友達の影響力ってのも重要なのかもしれません。
🟦もしも習い事を始めるのにベストの時期があるのなら、
まあ、平たく言って、私がグッドタイミングの見極めに失敗したってことでしょう(笑)
いやいや、子供を育てるのは、実に難しい💦
🟦今思い返すと、暑い夏の時期で気持ち良さそうにプールに入っている理央が羨ましくて、
自分も!という水遊び感覚だったのに、
プールは大きいし、深くて足は付かなくて「ヒ~、怖い!」となったのかな?と。
ガラス越しに見ていたプールとは、かなりイメージが違ったのかもしれません。
🟦そしてもう一つ、この頃の夢子には「この子は世の中を広く歩いて生きていける強い子だなー」と思ったけれど、
成長するにつれて、人間社会の荒波に揉まれ、
「自由人・夢子」の部分が少しずつ削り取られていき、
どこか「怖がりで周りを気にする夢子」の部分が強く出るようになった気がします。
でも、夢子の根底にはあのスイミングスクールの時の
「自由奔放で何事にも動じない自由人・夢子」が今もあると思います。
頑張れ!夢子!
Thanks★
❖次回は、夢子のダッコ病に困っていたママに救世主が現れるお話です。
Profile
Nanato
こんにちは。ナナトです。
このBlogは”子供”と“ペット”の面白くて楽しかった話をメインに書いています。
子供を育てることは、一筋縄ではいかないことであり、かと言って「ペットを飼うのはラクか?」と言えば、いえいえ、子育てとはまた違う悩みがあったりもします。
しかし、過ぎてみれば、悩んだ事も苦しかった事も、俯瞰で見ることができるようになり、だからこそ、逆に今、面白くて楽しかったことをポンポン思い出すようになりました。そのプラスの思い出話をここに書いています。また、子育て中に悩んだこと、ペットと暮らす中で困った事なども織り交ぜて。
“日々想うこと”のタグは、私が「ふと思ったこと」を書く日記風。
“English”のタグには、初級者レベルをユルユルで勉強しているので、日常で使えそうだったり「これ、忘れたくないな!」と思った文章を書き留めています。
ペンネームの“ナナト”は、空の彼方に旅立って行ったお兄ちゃんの名前を借りました。
お兄ちゃん、見てくれているかなー。
南々斗